バレリーナ「加治屋百合子」歳を重ねて得たもの 20年以上、第一線で活躍する彼女が語ること
── カナダで1年過ごしたあと、世界最高峰のバレエ団として知られる、「アメリカン・バレエ・シアター」(ABT)へ。ABTで13年間を過ごし、2014年にヒューストン・バレエに移籍します。10歳から30年近く海外を拠点に生活していらっしゃるわけですが、日本語、とてもキレイですよね。……忘れたりしません⁉
加治屋:ありがとうございます。日本にはワークショップなどの仕事で頻繁に帰っていますが、語彙力がなく、同じ単語しか出てこないことも(苦笑)。ABTは、私が入団してしばらくは、日本人が私ひとりだけでしたが、現在、所属しているヒューストン・バレエは、日本人のダンサーも複数います。ただ、私を含め、みんな海外生活が長いので、日本語が少しヘンだったりするんです。時間があれば、改めて日本語を習いたいです!
── (笑)。ところで、ヒューストンってどんなところなんでしょう? 真っ先に思い付くのは「宇宙センター」ですが……。
加治屋:多くの日本企業が進出しているので、もしかしたらLEONの読者さんには、なじみがある都市かもしれませんね。日本人コミュニティもあり、またアジア系の店も多いので食に困ることはありません。
── 「食」といえば、ベタな質問ですが、「バレリーナって、何食べてるの?」というのはやはり気になるところです(笑)。
加治屋:わかります、大丈夫です(笑)。あまり食べないイメージがあるかと思いますが、むしろ逆で、人より食べる量は多いと思います。体を動かしている時間が長いので、食べないと体力が持ちません。とくに公演中は、摂取カロリーをキープするためにも、頑張って食べるようにしています。
── 筋トレもされたりしますか?
加治屋:しますよ~! バレエ団の中にはジムもあります。男性ダンサーは、女性を持ち上げるためにも筋肉が必要ですし、女性のほうもキレイに浮いているように見せるために筋トレはとても大切です。
10月に東京で上演される『白鳥の湖』は、私にとっては久々の全幕もの(ストーリーのある作品を1幕から最後の幕まで完全なかたちで上演すること)。主役は出番も多いですし、体力的にもテクニック的にもとてもチャレンジングな試みなんです。
ヒューストン・バレエの「白鳥の湖」の見どころ
── チャイコフスキーによる楽曲は誰もが耳にしたことがあると思いますが、実際に、バレエを観たことがある人は少ないんじゃないかと。ぜひ見どころを教えてください。
加治屋:ひと口に「白鳥の湖」といっても、いろいろなバージョンがあるんです。