ランキング7位は昭和女子大学。卒業生1000人以上の女子大の中で、12年連続でトップを続けている。メガバンクの採用減に加え、一時的にせよ航空や観光、飲食などが採用を控えるという、就活環境が悪化した中でも高い実就職率を維持している背景に「社会人メンター制度」がある。社会人との交流を通し長期的な視点でキャリア感が醸成されることが、就活環境の変化に対応できた一因ではないか。
実就職率が高い女子大は多く、実践女子大学が前年の実就職率を3.8ポイント上回って12位に入ったほか、14位の安田女子大学、19位の東京家政大学などがベスト20入りした。
東西の女子大御三家では、東京女子大学(56位)、日本女子大学(68位)、同志社女子大学(72位)、京都女子大学(76位)がランクイン。津田塾大学(87.4%)と神戸女学院大学(87.0%)は、卒業生数1000人未満のため未掲載となっている。
実就職率が上がりにくい難関大
今度は難関大の順位を見てみよう。旧七帝大に東京工業大学、一橋大学、神戸大学を加えた難関国立10大学の最高位は31位の一橋大学で、九州大学(58位)、名古屋大学(87位)、東京工業大学(91位)、神戸大学(130位)、北海道大学(139位)、東北大学(146位)が続く。ランキング圏外では、大阪大学が79.8%で169位、京都大学が79.4%で170位。東京大学は未公表となっている。
私立大を見ると、早慶上智(早稲田大学、慶應義塾大学、上智大学)でランクインしているのは127位の慶應義塾大学のみで、早稲田大学は82.0%で155位、上智大学は80.1%で164位。
MARCH(明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学)の最上位は74位の明治大学で、中央大学(85位)、青山学院大(94位)、法政大学(97位)がランクインし、立教大学は82.2%で152位。
関関同立(関西大学、関西学院大学、同志社大学、立命館大学)のトップは関西学院大で、全体ランキングは66位。以下、関西大学(92位)、同志社大学(116位)、立命館大学(125位)が続いた。
このようにランキングの上位に入った難関大は少ない。この要因について、難関大のキャリアセンター職員は「起業や文系学部卒業生が医師を目指し医学部に学士編入するなど、多様な方面に進む学生が就職者に算入されないため、実就職率が上がりにくい」と分析している。
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