パンデミック下の好況が一転不況に向かう半導体 好況は数年続くとの期待外れ通常パターンに

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短期間で好不況を繰り返すことで知られる半導体業界にあっても、特に深刻な需要後退期を今後数カ月で迎えると半導体メーカー各社は予想している。過去に例を見ない好況から一転して十数年ぶりの大幅な売り上げ減少に陥る恐れがある。

半導体市場は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)下で受注が急増、世界的に供給難が広がり、半導体メーカーの売上高と株価は軒並み過去最高を更新した。好況がなお数年続くと期待する向きもあったが、現在はいつものパターンである在庫増と需要後退に直面している。

これはコンピューターが普及して以来、半導体業界が経験してきたジレンマだ。半導体工場の建設には数年を要するため、半導体が最も必要とされている時期に生産開始が間に合うとは限らない。この数年間、供給不足が続き、自動車メーカーなど一部顧客はつい最近まで電子部品が入手できないと苦境を訴えていた。

しかし半導体大手の状況は一転し、エヌビディアは中核事業の売上高が前年同期比で大幅減少。マイクロン・テクノロジーは多くの分野で需要が急減していると警告した。

 

くしくもバイデン米大統領が国内半導体業界を支援する520億ドル(約6兆9400億円)規模の法案に署名した日に、マイクロンが需要後退を投資家に明らかにした。

サンフォード・C・バーンスタインのアナリスト、ステーシー・ラスゴン氏はこの偶然について「皮肉だが面白い」とした上で、「業界が取り組めば、不足はおのずと速やかに解消すると政治家は分かるだろう」と述べた。

原題:

Chipmakers’ Pandemic Boom Turns to Bust With Recession Looming(抜粋)

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著者:Ian King

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