もうすぐ30代「ももクロ」私たちを魅了し続ける訳 TBSから異色のドキュメンタリー作品が登場

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だがトップアイドルがこういったテーマで話してくれるのだろうか? 企画段階の時は、TBS社内でも懸念の声はあったというが、いざ、ももクロ側の事務所に打診してみたところ、オッケーの返事が返ってきたという。

「チーフマネジャーの川上(アキラ)さんに連絡をとって企画を説明したところ、まずは今回がバラエティーではなく、報道局のドキュメンタリーであるということに興味を持っていただけた。年齢とは関係ない地平線でエンターテインメントを切り開いていくももクロは、もしかしたら今までの日本の芸能界になかった存在になれるんじゃないか。それを確かめたいんだと。そういったことをお話ししたところ、『それは自分たちが目指してきた方向性とずれた企画ではないから、やります』と言ってくれた」(酒井監督)

「全力」「笑顔」がキーワード

劇中では、先述したようなメンバーたちによる本音のトークや、ももクロをよく知る人たちの証言などを縦軸にしつつも、リーダー百田夏菜子初のソロコンサートや、佐々木彩夏が後輩と組んだアイドルグループ『浪江女子発組合(JA浪江)』など、グループのみならず、ソロ活動なども含めた4人の活動に密着。

当然ながら時期的に、コロナ禍におけるももクロの活動を切り取った記録にもなっている。世の中が沈んでいる時代だからこそ、「全力」「笑顔」をキーワードに、変わらず活動を続けるももクロの存在は魅力的に映る。

酒井監督は『A-studio』のプロデューサーを長年務めてきた(写真:筆者撮影)

「本当は、2021年夏の西武ドームのライブを撮り始めにするはずだったんですけど、それも結局中止になった。それから玉井詩織さんが明治座で座長公演をやる予定もあったんですが、それも公演延期となってしまった。時期的にも今、撮っておかないと、次はいつ撮れるかわからない、といったことは結構あったので。撮れるときに撮っておこうという感じでしたね」(酒井監督)

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