家族で文京区から小田原に移住した女性のリアル 便利さと自然に囲まれた環境両方を手に入れた
生活コストの面では都内とあまり変わらないが、満足度がアップしていることを実感していると望月さんは話す。
「このあたりはどの家も2台は車があるくらい、車は必須です。都内と違って基本タクシーは、呼ばなくては来ませんし。引っ越し前に車は買いましたし、新幹線の交通費もかかります。マンションから一軒家になったので、光熱費も以前より増えていると思います。でも、全体として生活するうえで、費用以上に良さを感じることが多いです」
例えば、新鮮で豊かな食材を当たり前のように毎日の生活で楽しめるようになった。町にはたくさんの魚屋があり、スーパーでも魚が丸ごと並んでいて、そのおいしさに望月さんはびっくりしたという。小田原で作られた柑橘類や野菜も近くの八百屋や無人の販売所で気軽に買うことができる。パンをよく買う望月さん一家にとっては、市内にいろいろなパン屋があることもうれしい。
都会と田舎のハイブリッド
移住してきた人たちも身近に多いという。
「東日本大震災をきっかけに移住したという人もいるし、5~6年前から住んでいる人や、たまたま同じ時期に同じ不動産屋さんを通して家を買った人を紹介してもらったり、けっこう周りに移住者の人たちがいて交流しています。やっぱり住みやすいから人が集まるんでしょうね」
こうした小田原暮らしの良さを、望月さんは「都会と田舎のハイブリッド」と表現する。
「ここに住んでいるうちに東京の人混みを完全に忘れてしまいました。普段の暮らしやリモートプラス通勤で考えると、小田原みたいに山も海も川も全部があるところはなかなかないと思うんですね。景色がよくて咲く花もすごくきれいで。移住を考えているならおすすめです。東京でいつも新しいものにふれていたいとか、おしゃれな最新のカフェに行きたいとか、最先端の洋服を買いたいとか、そういう体験はできないですけれど、それは都内に行ったときにできますし」
夏には、ボードの上に立ってパドルを漕ぎながら水上散歩を楽しむマリンスポーツ「スタンドアップパドルボード(SUP)」にも挑戦したいと考えている。
(構成/生活・文化編集部 清永 愛)
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