加藤綾菜さんが「不妊治療はやめようと思った」訳 夫婦日記に子どもについても書いた経緯
──どう切り替えたのですか。
加藤:加トちゃんが泣いたからっていうのがありますね。加トちゃんが子どもをテーマにした番組を見たときに、「うちには子どもがいなくて、ごめんな」って、絶対泣くような人じゃないのに号泣したんです。それにめっちゃ胸が締め付けられて。加トちゃんが病気で「死ぬかもしれない」と言われたときに、「加トちゃんさえいてくれればほかに何もいらない」と思ったことを思いだして。
加トちゃんの寝顔を見たら、まるで自分の子どもかというくらい母性が出てきて、そのあたりから気持ちが定まった。強がりでも何でもなく「私の人生、間違ってない」と。でも本当に「間違ってない」と思ったのは、エッセイのマンガを描いてから。描き終わって読んだら、自分で自分を本当に整理できたんです。
加トちゃんが子どものことを描いたほうがいいよって
──客観的に見られたということでしょうか。
加藤:そうです。はじめは絶対描くつもりなかったんですけど、加トちゃんが子どものこと描いたほうがいいよって、ぎりぎりになって急遽入れたんですが、描いて楽になりました。だからもう今は全然。確かに子どもがいたらいいだろうなとは思うんですけど、それよりもこの幸せを守っていこうと思います。
今できても、大変ですし。加トちゃんが100歳のとき、子どもは20歳ですよ。これまで頑張って生きてきた加トちゃんに、もう苦労や負担をかけさせたくない。加トちゃんが「自分の人生幸せだった」と思ってもらえる人生をこれから歩みたい。
──綾菜さんのご両親は「孫の顔を見たい」とは言わないですか。
加藤:言われたらもっとプレッシャーがあったと思うんですけど、1回も言われたことなくて。1回だけ、私から「孫見たくないか?」と聞いたことはあります。そのとき、「別にいればいいけど。いなかったらいなかったでいい。加トちゃんがステージで輝いていることがいちばんの親孝行だし、2人が幸せなのがいちばんだから」って言われました。
「できなかったことにも意味があるんだ」って、ママとパパに逆に励まされたという感じですね。それに、「綾菜の子だったら反抗期がひどくて、『クソばばあ』とか言われるパターンが濃厚」とママに言われた(笑)。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら