体験しないと大損、佐賀県「鉄道旅」秘めた可能性 知名度低いが、リピーター率は圧倒的に高い
メインは「博多和牛・玉ねぎ」。博多和牛は福岡産だが白石たまねぎは佐賀県白石町のもの。お肉も玉ねぎも甘みが強く、存在感がある。こちらの器は器作家・イイホシユミコさんと陶芸家・鹿児島睦さんがタッグを組んで生み出した新しい有田焼。全体に模様が入っているポップなデザインで、これが有田焼か、と目を見張った。
佐賀県太良町のカニ、唐津のレモン、さがびよりという武雄市のお米を使った4品目「竹崎カニ・レモン」は、全て佐賀素材のエスニック風カレーだ。ここで佐賀の酒蔵の日本酒飲み比べセットを追加注文。こちらもおちょこは全てデザインの違う有田焼だった。甘めの佐賀のお酒だが、エスニックカレーと妙に合う。共に米、ということもあり、カレーと日本酒の組み合わせはありだと思った。
最後にデザートの「九州チーズケーキ」で締め。こちらの器も先程のモダンな有田焼のシリーズだった。お土産に鹿児島睦さんのオリジナルプレートがもらえるのもうれしい。
こうしてコースを通して体験してみると、佐賀のポテンシャルの高さに驚く。実は筑後佐賀は九州では一番広い筑紫平野があり、少し行けば麦畑やお茶畑が広がっている。そして海もある。農作物に海産物、そしてお酒に器、と日本の食文化が凝縮されている気がするのだ。
佐賀県知事に直撃インタビュー
この日は佐賀県の山口祥義知事も同乗していた。佐賀の食事やお酒を楽しむ合間をぬって、話を聞いた。
――今回のコラボについてどうお考えですか?
「佐賀が、西鉄と『THE RAIL KITCHEN CHIKUGO×SAGA』としてコラボできるのは、とても画期的なことだと思います。もしも西鉄が佐賀駅まで延びていれば、筑後佐賀としてさらに一体化できたのですが……(笑)。 今回のコラボは佐賀にとって大きなスタートダッシュになると思います」
――9月には佐賀の武雄温泉—長崎間で西九州新幹線も開通しますね。
「いろんな意味で西九州新幹線は注目を浴びているが、我々は『スローな旅』ということが希求されていくのではと思っています。それに合わせた形で今回のような旅を提案できれば。なおかつ九州の歴史や伝統を加えた旅というのがよいのでは、と考えています」
「THE RAIL KITCHEN CHIKUGO×SAGA」は夏、秋、冬にのそれぞれ3日間運行する。夏メニューは福岡ミシュランの一つ星店「La Maison de la Nature Goh」の料理長である福山剛シェフ。秋・冬メニューはまた新たな気鋭のシェフが担当する。
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