リコーの構造転換(中)-「草の根クラウド」で中小企業を囲い込め

リコーの構造転換(中)-「草の根クラウド」で中小企業を囲い込め

ハードからサービスへと、事業構造の転換を急ぐリコー。グローバル企業向けにMPS(事務機の一括保守・運営管理)の展開を加速する一方で、中小企業向けサービスも拡充している。

「草の根クラウド」。社員100人以下の中小企業を中心に展開するITサービスを、リコー社内ではこう呼んでいる。

ネット接続機器の提供から設定、保守までを丸ごと請け負うサービスで、プロバイダ選びや光回線申請などに、きめ細かく対応する。業務用ソフトの使い方を指南することもある。また、事務機で培ったフットワークの軽さを生かし、トラブルの際にはすぐさま現場に駆けつける。

こういったサービスを2005年から月額3000~4000円のパックで商品化。今やリコーの中小企業ユーザーの20%に当たる9万社が導入している。

リコーは20年以上も前から、IT分野のサービスを展開してきた。事務機はITインフラと密接に絡むことから、営業マンやサービス担当者が、客先でIT関連の対応を迫られる場面が年々増えてきたことが背景にある。

「かつては依頼があった案件ごとに修理するなど、個別に対応していた。その後、パックをつくって、インフラ構築などに進出。さらに、運用までをサポートするようになった」と、リコージャパンの佐藤芳郎ソリューション事業本部副事業本部長は語る。

最大級の販売網をフル活用、日本式サービスを世界へ

中小企業向けサービスを展開するうえでのリコーの強みは、国内最大級の販売、サービス網だ。国内310の営業拠点に、営業マン7700人を、同じく386カ所のサービス拠点に、4000人のサービス担当者を置く。

「大手のお客様ならば、(ITメーカーや代理店などから)ハイタッチのサービスを受けられるだろうが、中小企業のお客様はそうはいかない。セキュリティや個人情報保護の問題が顕在化する中で、ITに対するサポート要求がものすごく高まっている。そこで、その受け皿として、われわれがサポートさせていただく」と、リコージャパンの窪田大介専務執行役員は、ITサービスの重要性を説く。

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