またも「サイレント引退」東京メトロ7000系の足跡 1974年に初登場、有楽町線や副都心線で活躍

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東京地下鉄7000系(写真:tarousite/PIXTA)

2022年4月、東京メトロ有楽町線や副都心線で活躍してきた7000系が、ひっそりと引退した。7000系は地下鉄有楽町線の開業から使用され、製造から45年以上も使用された車両もあった。

少し前まで、車両の引退が告知されると、お祭り騒ぎのようになっていたものだ。だが、東京メトロではある時点から引退の告知をやめ、ひっそりと引退させている。

有楽町線の開業で登場

7000系は地下鉄有楽町線の開業に際して、1974年に登場した。デザインや走行機器の仕様は、2018年に引退した地下鉄千代田線の6000系に準じたもので、7000系はその改良形として造られた。

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黄色い車体のラインで登場し、地下鉄有楽町線のラインカラー(路線の色)に合わせていたが、これには「ゴールド」という名前が付いていた。車体のデザインは、当時の電車のなかでは先進的なもので、千代田線の6000系とよく似ている。7000系では、車体の色が違うほか、東武線や西武線に乗り入れた際、行先に加えて急行や準急といった種別を表示できるよう、窓を準備していた。細かな違いだが、せっかく用意した窓は使わずじまいに終わっている。

また、登場当時の走行機器では、電機子チョッパ制御を採用している。サイリスタという半導体素子を使い、モーターに流れる電流を短時間で入切を繰り返し、ONにしている時間とOFFにしている時間を変えることで、列車の速度を調整する手法を取り入れていた。7000系では、電機子チョッパ制御に改良を加えて高速走行時にも配慮、AVFチョッパ制御と呼ばれる方式を採用していた。

地下鉄のトンネル内を走行する電車でもあり、電機子チョッパ制御とともに回生ブレーキも採用している。これにより、ブレーキの際には走行時のエネルギーの一部を電力として回収することができる。これらの施策によって、発熱の少ない電車として造られたのだが、省エネルギーの性能では現在のVVVFインバータの電車にかなわない。

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