「奇跡の56歳」君島十和子さんに見る錆びない人生 40代後半から50歳頃までの停滞期を越えて…

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女優から美容家・起業家に転身した君島十和子さん(撮影:今祥雄)
人生100年時代と言われますが、何度、花を咲かせるかはその人次第。ときに枯れながらも種をまき、まるで四季咲きのように、新たな花を咲かせていく人たちの人生は、私たちに自分らしく生きるヒントを与えてくれます。
前編、中編に続き、元女優で美容家・起業家の君島十和子さんを取り上げます。
前編:「過去の人になりかけた」君島十和子さんの現在
中編:元女優・君島十和子さんの「大胆な転身」のその後
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君島十和子さんは、今年56歳になる。およそ、50代半ばとは信じがたい。真っ白な艶肌と佇まいの美しさには一瞬で心を奪われる。

元女優であり、現在は、化粧品会社「FTC」のクリエーティブディレクター。そして、妻であり、母でもある人。だけど、君島十和子を一言で表すならば、やはり、美容家だろう。

「50歳はターニングポイントでしたね。仕事も一通り経験しましたし、私生活では2人の娘のうち1人はひとり暮らしを始めるほど大きくなり、子育てもひと段落したかなと」

キャリアも子育ても紆余曲折、後悔もある

「公私ともに紆余曲折はありました。働く母親はみなさんそうでしょうけど、仕事と子育ての両立にはつねに悩みが尽きなかったし、後悔もあります。

40代は、美容家として注目していただくようにもなり、会社の仕事のほかに取材やイベントなど最も忙しい時期でした。充実していた一方、母親として不十分ではないかという自責の念はつねにあったし、“君島十和子の娘”として外で要らぬ批判を浴びぬようにと、娘たちを厳しくしつけすぎたとも思います。

彼女たちが思春期を迎えてからは、いっそう子育ての難しさを感じました。幼い頃は物理的に手がかかったけれど、思春期は、心の部分でより深く寄り添わなければならない。娘に心が向くあまり、今度は自然と世間の流れに鈍感になっていたところもあると思います」

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