三菱UFJFGの三菱UFJニコスが1000億円増資を発表。過払い費用一括引当で、V字回復シナリオ描く

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 三菱UFJニコスの新たな中期経営計画では、イシュイング事業(カード発行業務)、アクワイアリング事業(加盟店業務)、ファイナンス事業、プロセッシング事業(業務受託)をコア事業に据え、利益の拡大を図る方針だ。新社長に就く和田哲哉氏は、「(量から質へ)ビジネスモデルを変えて、よくここまで来たと思う。次のフェーズの基盤を構築していただいただけに、新しいクレジッカードビジネスとしてグループに貢献していけるよう、全力を尽くしたい」と話した。

14年3月期に掲げた経常利益目標は390億円。今期は過払い費用の影響を除いたベースの経常利益見込みが280億円のため、約100億円の拡大を見込んでいることになる。ファイナンス事業は残高の減少がなお続くため利益にはマイナスだが、カード発行業務を最大の利益貢献要因に据えており、同分野での拡大がカギを握る。

MUFGが設定した今11年3月期の連結最終利益目標は5000億円。子会社1社で1000億円もの最終赤字を計上するのは決して小さくないが、銀行業務での与信費用低下や、債券利益の大幅な拡大があり、10年4~12月期(第3四半期累計)の最終利益は5518億円とすでに通期計画を超過している。

MUFGでは、今回の三菱UFJニコスの大幅赤字でも「通期業績目標(5000億円)に変更はない」としている。となると、今期のグループ決算における焦点は、傘下の消費者金融会社アコム<8572>の赤字額がどう着地するかにかかっているといえそうだ。

(井下 健悟 =東洋経済オンライン)
※写真は佐々木社長(左)、和田副社長(右)


《東洋経済・最新業績予想》
(百万円)   経常収益  業務純益 経常利益  当期利益
連本2010.03  5,040,282 1,448,776 545,697 388,734
連本2011.03予 5,150,000 1,600,000 900,000 500,000
連本2012.03予 5,200,000 1,550,000 850,000 480,000
連中2010.09  2,369,479 884,328 542,053 356,775
連中2011.09予 2,300,000 800,000 470,000 310,000
-----------------------------------------------------------
         1株益¥ 1株配¥
連本2010.03  29.6 12 
連本2011.03予 35.4 12 
連本2012.03予 33.9 12 
連中2010.09  24.6 6 
連中2011.09予 21.9 6 
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