大人が今の若者を嘆くのは、呪いに侵されてるから 古い悪習は引き継がず、自分の代で断ち切るべき
ところが、職場では「どちらにも当てはまらない層」が一番多いです。部下と問題を起こさない上司もいたし、きちんとした評価をされて長く会社に勤めた若い人もたくさんいました。
でもそういった人たちはとくに問題はないので声は上げませんし、うっかり口を出して自分たちがまきこまれたくない気持ちもあるのか、こういう問題には、あまり触れないようにしていた気がします。
問題のある上司も部下も、「我が強い人」が多いと思いました。話を聞くと、そういう人に限って相手だけが悪いように言います。問題の原因が自分にもあるとは認めたくないのです。
そこで、当たり障りがない理由となるのが「世代のせいで価値観の違う上司や若者」です。この世代はこういうものだから仕方がないと言ってしまえば、誰にも責められることはありません。
若いだけで堪え性がなくてすぐに仕事を辞めると思われたり、年が上なだけでパワハラをすると思われたりしたら、たまったものではありません。
世代のせいではなく「個人同士で起こっている問題」
確かに世代による教育の違いや、ジェネレーションギャップはあると思います。でも、その世代に生まれた人をひとくくりにしてしまうのは、星占いで〇〇座の人は、今日は全員同じ運命をたどると言われるくらいトンデモな話です。
まずは、部下にパワハラをする上司がいること、上司とうまくいかずに不満を抱えている部下がいること、お互いの認識にズレがあることを認めて、それが世代のせいではなく、「個人同士で起こっている問題」だと自覚することが大事だと思います。そうでなければ誰も責任を負いませんし、何も状況は変わりません。
もし世代のような大きな枠でくくるなら、人間関係で問題を起こさない上司とか、価値観の違いで辞めていかない部下とか、そういう人が多いほうがよくありませんか。
先ほども書きましたが、問題を起こす上司や部下以上に、問題を起こさない上司や部下は多いです。人は「みんながそうだ」と言われると、数に押されて「そうなのか?」と受け入れてしまうものです。悪いことばかりをよくあることのように話題にして力を与える必要はないし、個人の問題を別の何かのせいにしているかぎり、問題は解決しません。
人間関係でうまくいかないことを、なんでも世代の枠でひとくくりにして片付けないで、個人個人が目をそらさずに向き合っていくことが大事だと思います。
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