大人が今の若者を嘆くのは、呪いに侵されてるから 古い悪習は引き継がず、自分の代で断ち切るべき

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節目の話をしましたが、人生って一定の年齢になると過ぎていった時間と残された時間が入れ替わるときがきます。

職場でいえば、今、自分や同僚が役職に就いているとしたら、それは自分が新人だったころの上司の世代が減って、自分たちの世代の人間が増えて、入れ替わる時期があったからです。

同じように、近い未来に自分より後から入社した若い人たちのほうが、同世代以上の人たちより増える逆転の時期が来ます。数と立場の逆転が起きたとき、部下にかけた呪いは自分自身に返ってきます。

だからこそ、古い悪習や呪いを引き継ぐよりは、未来の自分や今の部下のためにも、自分の代で呪いを断ち切るのがいいと思います。

なぜ上司世代と価値観が合わないのか?

(漫画:筆者作成)

職場での世代間のギャップにより、若い人が離職しやすいという記事を見ました。若者世代は上司の世代とは価値観が違い、競争で順位をつけることを嫌ったり、堪え性がなかったりで、仕事が長く続かないそうです。

ただ、これは「こういった理由で離職しているのではないか」という上司側から見た若者の価値観の話で、若者側のアンケートでは「上司との人間関係の悪化」や「仕事に将来性を感じない」など、別の問題で価値観の違いを感じて離職する人が多いそうです。

最近に限らず、私が会社員だった時代にもこういう問題はありました。もう10年以上前ですが、そのころも上司と若者の間には、かなり理解にズレがあったように感じます。

上司側に聞いた話で多かったのは、「若い世代は仕事をなめている」「ちょっと厳しいことを言うとすぐ心が折れる」「仕事に対する情熱が足りない」など。これって先ほど書いた「最近の若い人が離職しやすい話」に出てくる「価値観の違う若者像」によく似ています。「上司が考える部下が辞めていく理由」って、昔も今もそんなに変わってないのだと思います。

また当時、若者側からの相談で一番多かったのが、「上司のパワハラに耐えられない」「否定的な評価ばかりされる」「仕事を認めてもらえない」で、これも今の若者が会社を辞めていく理由に似ていると思いました。

実際にいじめやパワハラをしている上司もいたし、本当に仕事を甘く見ていて、情熱を感じられない若い人もいました。若者からすればそういった上司は苦痛でしかないし、上司からすれば、今まで作り上げてきたものを壊されたくない気持ちもあったと思います。

次ページところが、実際はそんな上司や若者ばかりではない
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