検索技術の開発に大きな力を注ぐのは、検索が数十億人のユーザーを抱え、広告で巨額の収益を稼げるからにほかならない。
毎秒約10万回、1日では約85億回――。これは世界中で行われている「グーグル検索」の数だ。検索エンジンとしての世界シェアは9割を超えており、読者の中にも「使ったことがない」という人はいないだろう。
検索は単に文字を入力するだけでなく、音声や画像など、その手段が広がっている。5月に開催されたグーグルの年次開発者会議「I/O(アイ・オー)」でも、検索の進化形が披露された。
グーグルが検索技術を磨き続けるのは、これまで育ててきたさまざまなサービスとつなぎ合わせることで、"新たな稼ぎ柱"を生み出せるという思惑があるからだ。
「カメラで検索」が1年で3倍に
スマートフォンのカメラから直接「画像検索」することを可能にしたのが、2017年発表の「グーグルレンズ」だ。
例えば、目の前にある植物や動物をカメラで写すと、その名前を検索できる。ほかにも、街で見かけた服や靴などの商品を検索したり、文章の翻訳やコピーをしたり、有名な建物を写して調べたりすることも可能だ。
現在、レンズは毎月80億回のペースで使われており、この数は2021年の間に3倍になったという。
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