九州新幹線に賭けたJR西日本の引けない事情


 JR西が照準を合わせているのは観光客だ。大阪より西を俯瞰すると、食や温泉の宝庫、九州がある。

ならば勝負は、いかに速く、いかに快適に客を運ぶか。最速の「みずほ」の場合、九州では新たに熊本と鹿児島にしか止まらない。空港から主要都市へのアクセスを含めた航空機と移動時間を同等にするためだ。

とはいえ、航空会社も黙っていない。1月に全日空は、大阪-熊本の「特割」の最安料金を1万4400円(割引率44%)に設定。九州新幹線の新大阪-熊本とまったく同額という徹底ぶりだ。さらに高速道路料金1000円など、政府のマイカー支援策も、依然、手ごわいライバルだ。

航空機、自動車に挟撃されてきたJR西。心血を注いできた九州新幹線が開花するかどうかが、同社の屋台骨を大きく左右する。

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(前野裕香 =週刊東洋経済2011年2月26日号)

※記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
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