FOMC後の米株の買い安心感は短命に終わる可能性 FRB議長の発言と裏腹に超大幅利上げの可能性残る

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意図しない結果

デービッド・ページ氏(アクサ・インベストメント・マネジャーズのマクロ経済調査責任者)

市場の反応は「興味深く、必要とされる将来の政策引き締め規模の見極めの難しさを浮き彫りにした。FRB議長は年内の利上げに関する市場の期待に応え、利上げの効果で経済に幅広くショックを与えようとしたと見受けられるものの、金融市場はリスクシナリオにすぎなかった0.75ポイント利上げを当局が検討していないという事実に反応し、予想を後退させたようだ」

超大幅利上げの可能性を排除せず

ジェームズ・ナイトリー氏(INGファイナンシャル・マーケッツのチーフ国際エコノミスト)とパドライク・ガービー氏(グローバル債券・金利戦略責任者):

「当局は認めないだろうが、われわれは当局がFOMC会合後の長期的なインフレ期待への影響を注視すると確信する」

「10年のインフレ期待は3%下回っているが、3%を突破するリスクがある。そうなった場合、6月の0.75ポイント利上げの論拠となる。実質金利とインフレ期待の両方で早期の反応は弱まったが、この重要な部分を引き続き注視する必要がある」

「インフレとの闘いと利上げ前倒しにFOMCが重点を置く姿勢は、夏の時期のドル高を引き続き示唆する」

原題:

Fed Relief Rally Is False Dawn to Strategists Who Fear Inflation(抜粋)

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著者:Andreea Papuc

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