東大生が言わない「成績伸びなくなる言葉」の正体 失敗したときの言い訳作りが悪影響を及ぼす訳

✎ 1〜 ✎ 8 ✎ 9 ✎ 10 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

いかがでしょうか。

「自分はバカだ」という予防線を張っていると、本当にバカになる、という話でした。確かに「自分にはできない」とか、ネガティブなことを言ってしまいがちです。僕も東大受験の度に「もうダメだ」と言っていました。それで少し謙虚になって、自分のことを客観的に見ることができているかのように錯覚します。

でも、それって実は、自分の心を守っているだけなんですよね。それはただの「失敗したときの言い訳作り」であって、言えば言うほど成功からは遠ざかっていくのです。言い訳が悪いとは言いませんが、でもうまくいかない理由を探して、「ここで失敗しても大丈夫」という状態に自分を置いてしまっては、成功の可能性は下がってしまいます。

そういう言い訳をしていると「自分はバカだから」と言って本当に勉強をしなくなったり、「体調が悪いから」と言って本当になんだか少し体調が悪い気分になってしまったりと、言葉が本当になってしまうこともあります。メンタルブロックは、百害あって一利なしなのです。

自分の発言を可視化して反省する

ではどうすればいいのかというと、とても簡単です。とにかくこういうことを言わないようにすればいいのです。僕は東大に落ちて浪人している時に、何度もマイナスなことを口に出していました。「もうダメだ、どうせ自分には無理だ、また自分は東大に落ちるんだ」と。

『東大メンタル 「ドラゴン桜」に学ぶ やりたくないことでも結果を出す技術 』(日経BP)。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

これは別に意識的に言っていたわけではなく、自然とそう言う言葉が出てしまっていたわけです。

そのときに、母親が「あんたがマイナスなことを言うたびに、お小遣いを10円減らします」というシステムを導入し、マイナスなことを言った回数をカウントするようになりました。これによって、自分の発言を省みて、自分はこんなにマイナスなことを言っていたのかと反省し、徐々に止めることができるようになっていきました。

こんなふうに、自分の発言をしっかりと可視化して、反省して、メンタルブロックしないように意識していきましょう。そうすることで、言い訳せずに自分と向き合い、しっかりと逃げないで立ち向かうことができるようになります。そうやってやっと、本来の自分の力が出せるわけです。

自分がメンタルブロックしているかどうかは、人から指摘されないとわからない場合があります。もしそう言う傾向があるかもしれないと思ったら、家族や友達に「メンタルブロックしていたら教えてくれ」と言っておくといいと思います。

みなさん、ぜひやってみてください!

西岡 壱誠 現役東大生・ドラゴン桜2編集担当

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

にしおか いっせい / Issei Nishioka

1996年生まれ。偏差値35から東大を目指すも、現役・一浪と、2年連続で不合格。崖っぷちの状況で開発した「独学術」で偏差値70、東大模試で全国4位になり、東大合格を果たす。

そのノウハウを全国の学生や学校の教師たちに伝えるため、2020年に株式会社カルペ・ディエムを設立。全国の高校で高校生に思考法・勉強法を教えているほか、教師には指導法のコンサルティングを行っている。また、YouTubeチャンネル「スマホ学園」を運営、約1万人の登録者に勉強の楽しさを伝えている。

著書『東大読書』『東大作文』『東大思考』『東大独学』(いずれも東洋経済新報社)はシリーズ累計40万部のベストセラーになった。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事