「あきらめよう!」が自己肯定感をぐっと高める訳 「しょうがない自分」を認めることの効用

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私はよくカウンセリングで「あきらめましょう!」という提案をします。
「ええっ! なんて後ろ向きな提案!」と思われたかもしれませんが、じつは「あきらめる」の語源は「明らかにする」という意味なのです。

つまり、「完全になることをあきらめる」というのは「不完全な自分を明らかにする」ことであり、それは「不完全な自分を受け入れる」ことにつながります。

言い換えれば、理想にまったく達していない自分を許すことによって、誰かと自分を「比較・競争」することを、やめるということです。
だから、あえてここでも言わせてくださいね。 不完全な自分を、そのまま愛していこうよ!

どんな自分もまるっと愛せる私になろう

そうはいっても、不完全な自分をいきなり愛するのは難しいもの。
これまでずっと、理想の自分を目指して頑張ってきたのだから当然ですよね。無理せず少しずつ、意識を変化させていきましょう。そこで登場するのが、次の言葉です。

「これが今の自分なんだから、しょうがないよね~」

「しょうがない」という言葉も後ろ向きで、あきらめるようなニュアンスを感じるかもしれませんが大丈夫です。だって、「今の」としていますよね?

ここがポイント。あくまで「今の自分は、しょうがない」のです。

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この先、自分が成長できるようなチャンスが訪れるかもしれませんし、未来の自分は「しょうがなくなくなる」ことも大いにあり得るのです。

この言葉は、あなたが嫉妬したときにも活躍してくれます。「今の自分が、あの人に嫉妬しちゃうのはしょうがない!」

ぜひこの言葉を覚えておいてください。その上で、不完全でぜんぜん完璧じゃなく、理想も叶えられていない自分をただ許していくのです。

「それでいいんだよ。今の自分で大丈夫だよ。これが今の私なんだから、受け入れてあげようよ!」

自分自身に、そう語りかけてあげましょう。

根本 裕幸 心理カウンセラー、講師、作家

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ねもと ひろゆき / Hiroyuki Nemoto

1972年9月6日生まれ。静岡県浜松市出身。1997年より神戸メンタルサービス代表・平準司氏に師事。2000年プロカウンセラーとしてデビュー。2001年カウンセリングサービス設立に寄与。以後、14年間企画・運営に従事し、2003年から年間100本以上の講座やセミナーをこなす。2015年3月退職し独立。フリーのカウンセラー/講師/作家として活動を始める。得意ジャンルは、離婚、浮気、セックスレス等の夫婦問題を始め、結婚・恋愛などの男女関係から、職場の人間関係やライフワーク等のビジネス心理、家族の問題、病気や性格に関する問題などを幅広く扱う。

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