月9が気づけば恋愛ドラマから路線変更した事情 フジ月9ドラマを深掘りしてわかった4つの記録

拡大
縮小

続いては、脚本を最も多く担当したのは誰かについてです。結果はこちら。

① 10作  野島伸司
      坂元裕二
③ 7作   岡田惠和
④ 6作   北川悦吏子
⑤ 5作   水橋文美江
                  浅野妙子
                  福田靖
      大森美香
      相沢友子

『東京ラブストーリー』『101回目のプロポーズ』という、“月9”人気を決定づけた2作を手掛けた坂元裕二、野島伸司が10作ずつ。『ロングバケーション』『ビーチボーイズ』という、いわば“月9”中興の祖ともいえる2作の北川悦吏子、岡田惠和がそれに続く形ですね。また、『HERO』『ガリレオ』と2作の映画化作品を生んだ福田靖や、前クールの話題作『ミステリーと言う勿れ』の相沢友子は、これからもますます数を伸ばしていくかもしれませんね。

記録④月9の視聴率について

続いては、全話通じての平均視聴率について。
以下が、前作までの“月9”全137作中で平均視聴率が高かった作品トップ10です。

① 『HERO』(2001年)         34.3%
② 『ラブジェネレーション』(1997年)  30.8%
③ 『ロングバケーション』(1996年)   29.6%
④ 『ひとつ屋根の下』(1993年)     28.4%
⑤ 『あすなろ白書』(1993年)        27.0%
  『ひとつ屋根の下2』(1997年)       27.0%
⑦ 『素顔のままで』(1992年)      26.4%
    『やまとなでしこ』(2000年)       26.4%
⑨ 『教師びんびん物語Ⅱ』(1989年)       26.0%
⑩ 『プライド』(2004年)        25.2%

トップ3をはじめ、10作中5作が木村拓哉出演作というのは、やはり驚異的です。しかし、最も新しい作品でも2004年というのは、近年の“月9”パワーの低下を感じざるを得ませんねぇ。

一方、全話平均視聴率の低かった、ワースト10はというと・・・

① 『海月姫』(2018年)             6.1%
② 『突然ですが、明日結婚します』(2017年)   6.7%
  『民衆の敵~世の中、おかしくないですか!?』(2017年)6.7%
④ 『カインとアベル』(2016年)         8.2%
⑤ 『ラブソング』(2016年)           8.5%
  『SUITS/スーツ2』(2020年)         8.5%
⑦ 『貴族探偵』(2017年)            8.6%
⑧ 『コンティデンスマンJP』(2018年)      8.9%
  『好きな人がいること』(2016年)         8.9%
⑩ 『いつかこの恋を思い出して、きっと泣いてしまう』(2016年)  9.7%

ということで、こちらは見事に2010年代以降の作品ばかりです。特に2016年は4作全てがヒトケタ。この年が“月9”人気が底を打った年
といえるでしょう。

次ページ月9の今後はどうなるのか
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT