4月に入り株、債券等あらゆる資産軒並み下落 2018年10月のリスク資産売却の動きを想起させる

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世界の市場の3月終盤の好調は間違いなく終了した。

4月に入り株式から債券に至るまであらゆる資産が軒並み下落しており、過去最高値近辺まで上昇していた原油さえ値下がりしている。リスク資産の間に広がった2018年10月の売却の動きを想起させる。

その原因は米金融当局がたとえ経済成長を脅かすことになっても、インフレ抑制に向け金融引き締めの意向を示していることだ。4年前はパウエル連邦制度準備制度理事会(FRB)議長が市場の混乱に直面し、最終的に政策の反転を余儀なくされた。今回はその当時とは異なり、ここ数週間に米金融当局者は相次いで追加利上げの方針を表明している。

金融緩和策が急速に解除され、リセッション(景気後退)のリスクが高まる中、投資家は逃避姿勢を強めている。ヘルスケアなど景気減速に耐性のある銘柄のほか、現金や配当株が再び選好されている。一方、オプション市場ではヘッジの需要が徐々に増加している。

退職サービス会社エンパワーのシニア経済アドバイザー、ロバート・デルシア氏は「それぞれのケースの共通点はリセッション懸念で、典型的な金利上昇の影響を上回っている」と指摘。 「ディフェンシブ銘柄に殺到する動きが見られる一方で、景気敏感株が敬遠されている」と述べた。

4月に入ってから1週間余りが経過し、S&P500種株価指数の業種別では、石けんメーカー、製薬会社、公益企業が勝ち組のリストを独占している。一方、リストの下位に沈んでいるのが半導体メーカーや運送会社など、利益見通しが景気に密接に関連している企業だ。S&P500種は11日に1.7%安。今月に入ってからは2.6%下落している。

新興国市場の資産も下げており、株式と債券の指数は今月に入りそれぞれ2.6%、1.4%下落している。

ヤルデニ・リサーチのエド・ヤルデニ社長は、「FRBがインフレと闘っている時にFRBと闘うべきではない」と指摘。「ウクライナでの戦争を受け、インフレ高進の長期化、金融政策引き締め強化の長期化、米国と欧州のリセッションの確率が高まっている」との分析を示した。

原題:

World Markets Are Falling Again With Echoes of the 2018 Rout(抜粋)

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著者:Lu Wang (News)

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