菅前首相「日米同盟は常に機能することが大事だ」 43歳以上への不妊治療の支援「考えていきたい」
非核保有国が同盟国の核兵器を共同で運用する「核シェアリング(核共有)」について、菅氏は「議論を避けるべきではない」と述べた。日本有事などの際に、米国が敵国に核兵器を使用するかどうかの判断に日本の意思を反映する明確な規定がないことについては「日米同盟の中でどうすることが大事かという議論は進めるべきだ」と踏み込んだ。
以下、番組での主なやりとり。
必要最小限の軍事力で本当に一般国民を守れるのか
松山俊行キャスター(フジテレビ政治部長・解説委員):ウクライナ情勢を受けて、世界的に各国から安全保障政策の見直し論が出ている。
橋下徹氏(番組コメンテーター、弁護士):平和安全法制の成立は本当に有り難かった。日米同盟の下でわれわれは米国を頼るしかないが、当初は集団的自衛権が全く否定されていた。安倍政権が一歩進めてくれた。でも、これだけで本当に十分なのか。ウクライナの状況を見ると、本当に守ってもらうなら、こちらもしっかり守らなければいけない。平和安全法制からさらにもう一段お互いに守り合う関係に行かなければいけない。ウクライナの今の軍事力を見て、必要最小限の軍事力で本当に一般国民を守れるのか。追い払うだけでなく、反撃する能力をしっかりもっておかないと一般国民がどんどん犠牲になってしまう。やられ放題になる。憲法9条の解釈は内閣法制局がすべてやってきた。内閣法制局の意見は一意見であり、こと安全保障に関しては本来国を守るためにはどういう防衛力が必要なのかという大きな話を先に政治家が示さないとならない。
菅義偉前首相:日米同盟は常に機能するようにしておくことが大事だ。日本の国は自分たちで守るということでなければ、日米同盟は機能しない。平和安全法制の審議での内閣法制局の役割だが、私たちはかなり踏み込んだ。判断するのは政府・内閣だ。ただ、完全に無視するのではなく、尊重しながら進めてきた。尊重しながらも、決定するのは内閣だという強い決意のもとで法案を成立させることができた。