箱根を制した青山学院・原監督の「仕事語録」 「僕は陸上の人というより、ビジネスマン」

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ほとんどゼロの状態からわずか11年。原監督は激動の箱根駅伝を制して、「伝説の営業マン」から「カリスマ指導者」に変身を遂げた。しかし、原監督のココロの中では、「ビジネスマン」だという気持ちは変わらない。

「そもそも箱根で何かを成し遂げたいという思いはないんですよ。どちらかというと、原晋という男の存在価値を認めてもらいたいという気持ちのほうが強かった。中国電力陸上部で何もできなかったという自分がいるからです。

期待されて陸上部1期生で入社したにもかかわらず、何も恩返しできなかった。原はダメな男ではない、ということを証明したかったのです。原に仕事を任せれば、必ず成果を上げてくれる。その仕事の舞台がたまたま箱根駅伝だっただけです。

僕は陸上の原さんじゃないもんな。ビジネスマンの原さんのほうが近いかな。箱根には興味がなかったですし、見てもいなかった。それでも、やればできるのです。明確な目標を掲げて、きちんと道筋をつけることができれば、どんな目標でも近づけます」

箱根駅伝の大活躍でアオガクの注目度は増すばかりだが、「優勝したとしても、箱根駅伝はしょせん学生スポーツです。だからてんぐにならずに、謙虚に一学生としてこれからも過ごしてほしいですね。勝つことがあれば負けることもあるもん。勝ったからといって大変じゃないよ。

駅伝3冠? そんな期待は大学からされないと思いますよ」と原監督は笑い飛ばした。勝負のプレッシャーよりも、ワクワク感を大切にする。それが原晋の仕事術なのかもしれない。
 

酒井 政人 スポーツライター

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さかい まさと / Masato Sakai

東農大1年時に箱根駅伝10区出場。現在はスポーツライターとして陸上競技・ランニングを中心に執筆中。有限責任事業組合ゴールデンシューズの代表、ランニングクラブ〈Love Run Girls〉のGMも務めている。著書に『箱根駅伝 襷をつなぐドラマ』 (oneテーマ21) がある。

 

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