これが15年前の「小泉劇場」で熱狂的に迎えた巨大民営化企業の姿なのだろうか。
2015年11月4日、時価総額で1987年のNTTに次ぐ大型上場で、「21世紀世界最大級の親子上場」と東京株式市場を沸かせた日本郵政グループ。日本郵政の株価は売り出し価格1400円を231円(16.5%)上回る初値をつけた。ゆうちょ銀行も同1450円を230円(15.9%)上回り、かんぽ生命保険も公開価格を729円(33%)上回る2929円の初値を記録した。
それが2021年の年明け後も、日本郵政株800円台、ゆうちょ銀行株1000円前後で低迷。かんぽ生命株が2100円台と初値まで遠く及ばない。
124万人株主の暮らしがかかる
2019年中に予定された日本郵政の第3次売却は5年間延期されたものの、売却目安の1100円台には遠く及ばない。2021年3月期の経常利益は6200億円と前期比28.3%減、純利益も3400億円と同29.7%も減る見通しだからだ。
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