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薄れた鴻海マジック、シャープ「再成長」の茨道 コロナ後の業績回復はできるか

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台湾企業の傘下に入ったのは4年前のこと。コスト削減で黒字体質になったが、次の成長がまだ見えてこない。

6月25日に会長兼CEOになる戴正呉社長(左)と社長兼COOに昇格する野村勝明副社長(撮影:大澤 誠)

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週刊東洋経済 2020年6/20号
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コロナ危機がシャープの業績を直撃している。5月に発表した2020年3月期の売上高は前期比5%減の2兆2712億円、営業利益は同37%減の527億円と大幅な減収減益となった。1〜3月期だけを見ると、四半期決算では約4年ぶりとなる136億円の営業赤字だ。

新型コロナの影響を織り込んでいなかった従来予想からそれぞれ1800億円、480億円の下方修正に追い込まれた。営業黒字を確保したものの、ほかの電機大手よりもインパクトが大きい。

下方修正の主因は、主力の液晶事業が不振だったこと。パネルを納入している米アップルのiPhoneなどスマートフォンや自動車メーカーの工場稼働率が落ち、中小型パネルを中心に販売が減少。小売店休業でテレビの販売も影響を受けた。現在、サプライチェーン(供給網)や工場の稼働は回復しつつあるが、21年3月期はコロナ禍により世界的に個人消費が落ち込む懸念があり、予断を許さない状況だ。

液晶分社化の真意

そんな中、5月29日、コロナ後を見据えてシャープが重大な決断をした。20年度中の液晶パネルとカメラモジュール事業の分社化を発表したのだ。

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