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「アビガンは偶然ではない、未来へ投資を続けた結果だ」 インタビュー/富士フイルムホールディングス 会長兼CEO 古森重隆

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こもり・しげたか 1939年旧満洲生まれ。63年東京大学経済学部卒、富士写真フイルム入社。富士フイルムヨーロッパ社長を経て、2000年富士フイルム社長。03年社長兼CEO。12年から現職。(撮影:今井康一)

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新型コロナウイルスの治療薬候補「アビガン」でヘルスケア企業としても名を知られるようになった富士フイルムホールディングス。新事業への投資を成功させる秘訣とは?

──2008年に買収した富山化学工業(現富士フイルム富山化学)が開発した「アビガン」が注目を集めています。

アビガンが新型コロナウイルスに効果があるかはまだ検証過程にあるが、すでに海外から備蓄としてアビガンが欲しいという要請が来ており、増産を開始している。新たな感染症への恐怖から、しっかり備えようと努力しているのだろう。

エボラ出血熱の際もそうだったが、感染症対策の治療薬はつねに必要とされている。アビガン自体は当社に与える収益として大きいものではないが、しっかり対応したい。

過去にも疫病による危機はあり、危機に直面するたびに対応策を考え、克服していかなければいけない。私の母の兄も病気で亡くなった。年代的にスペイン風邪だったかもしれない。今は治療薬やワクチンの研究開発も進んでおり、克服できるだろう。

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