NTTに電話交換機を納め、かつて「電電ファミリー」と呼ばれたNECと富士通。その後に総合電機メーカーとして成長したが、この10年でパソコンや半導体、携帯電話などノンコア(非中核)と判断した事業を次々と切り離し、巨大ITベンダーへと姿を変えた。そんな両社がようやく成長軌道に戻りつつある。
下図のように、2020年3月期の両社の営業利益は約5年ぶりの高水準に。今期も増益見通しだ。ただ本業の稼ぐ力というよりも、前年度に国内で実施した各3000人規模の人員削減や海外の事業再編の効果が大きい。長くリストラが続いたが、両社首脳は「これで一段落だ」と口をそろえる。

現在両社とも売上高の半分以上を稼ぎ「コア」と位置づけるのが、企業や官公庁・自治体のシステム構築を手がけるITサービスの事業だ。顧客の要求に沿ってシステムを開発する受託型のビジネスが大半を占めている。
政府や金融、流通大手の案件であれば、数十億〜数百億円に上る超大型案件も珍しくない。業績はそうした案件の多寡に左右されるうえ、開発要員も膨らむため収益性は低い。しかも多くの企業が事業のデジタル化を迫られている中、ITに長けたベンダー側から迅速に提案ができなければジリ貧になるだけだ。
目指すのは上流のコンサルティングを含めた「脱受託」だ。「デジタル技術を駆使して顧客の課題を解決する。そのためには自分たちが変わらないといけない」。昨年就任した富士通の時田隆仁社長はそう語る。
コンサル強化は手遅れか
富士通は今年4月に「デジタルトランスフォーメーション(DX)」のコンサルを手がける新会社を設立。さらに本体の役員には独SAPや米マイクロソフトの出身者を迎えた。NECは傘下のアビームコンサルティングとの連携を強化しており、今年4月に初めてNECから社長を送り込んだ。
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