2月13日、日本マクドナルドは2020年12月期の連結営業利益が前期比4%増の290億円になる見通しを発表した。これは2011年12月期以来、9年ぶりの営業最高益。これはマック復活を印象づけるものだ。
このマック。日本市場における生みの親は、藤田田(ふじたでん)氏(1926-2004)であることを知らない人も増えているようだ。藤田氏は強烈な個性を放つ輸入事業者で、著書『ユダヤの商法』でも知られる。同書を読んだ高校生の孫正義少年は感動のあまり、アポなし上京訪問を試みたが会えなかった、というエピソードもある。のちに孫氏に請われてソフトバンクの社外取締役も務めた。昭和59(1984)のインタビュー企画に登場した藤田氏。タイトルは「”ハンバーガー世代”を生み出し次に狙うは西暦2000年の5000億企業」。この男を知らずして、マックを語ることはできない。
次に狙うは西暦2000年の5000億企業
――日本マクドナルドは昭和46(1971)年5月、米国マクドナルド社(出資比率50%)、藤田商店(同25%)第一屋製パン(同25%)の3社合併で設立した会社(第一屋製パンの株は後に藤田商店が全額買収)。現在の一方の出資者である藤田商店は、藤田社長が東大在学中に設立した会社で、長い間、高級雑貨の輸出入を行っている。
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