最近の外国人は全国各地に足を運んで、「コト消費」を満喫している。
富山|大自然を訴求して訪日客を誘致
標高3000メートル級の峰々が連なる北アルプスを貫く山岳観光地「立山黒部アルペンルート」。富山、長野にまたがる、この世界でも有数の山岳観光ルートに、変化が起きている。
これまで年間500人にも満たなかった中国人客が、2017年に5000人を超えた。実際、8月上旬に現地に足を踏み入れてみると、山頂の撮影スポットで記念撮影をしているアジア系とおぼしき一団を数多く見かけた。写真サービスを宣伝する民間企業の看板には、中国語や韓国語など4カ国語での説明があった。
アルペンルートを運営する立山黒部貫光で中国向け営業を担当する鷲田智一氏は、次のように話す。「富山の自然を楽しむ中国人が増えている。訪日中国人の行動が、モノを買うことから『コト消費』を重視する方向に変わってきていることを実感する」。
下表を見てほしい。旅行サイト「トリップアドバイザー」が公表している、外国人に人気の日本の観光地だ。10年ほど前からこのランキングを発表しているが、体験型観光に関する口コミが急増したことを背景に、18年から観光スポットとは別に、体験・ツアーのランキングも出すようになった。中国人だけでなく、外国人観光客全般でコト消費需要が高まっているのだ。
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