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開発後こそ問われる街づくり 「エリアマネジメント」が急務だ 再開発ブームが見過ごす課題

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建てたら終わり、の時代ではない。今、求められるエリマネとは。

タワーマンションが林立する武蔵小杉では2007年に「NPO法人小杉駅周辺エリアマネジメント」が設立された(kazukiatuko / PIXTA)

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再開発によって数多くの建物が生み落とされる。竣工時にこそ脚光を浴びる建物だが、その後地域にどんな影響をもたらしたのかは、あまり意識されない。

今、「エリアマネジメント(エリマネ)」という取り組みが注目されている。行政ではなく、住民や事業者同士でコミュニティーを形成し、地域の魅力を高めていく活動だ。日本では1980年代に三菱地所が地盤とする「大丸有」(大手町・丸の内・有楽町エリア)を事業者同士で管理・運営する協議会を設立したのが始まりとされる。現在はこうした都心部だけでなく、住宅街にも広がりを見せている。

2007年、川崎市中原区。工場やグラウンド跡地の活用によって、武蔵小杉駅周辺にタワーマンションが続々と誕生しようとしていた。他方、川崎市はある問題意識を抱えていた。もともと工業地帯で居住者が少なかった地域に多くの住民が移り住む。住民同士のコミュニティーを、どのように形成していけばよいのか。

古くから住んでいる住民は多くない。かといって膨大な新住民を受け入れるのは、近隣の町会には荷が重い。そこで、住民同士で街づくりを進める組織を立ち上げることとなった。こうして07年に設立されたのが「NPO法人小杉駅周辺エリアマネジメント」だ。現在会員マンションは11棟、住民は5000世帯を超える大所帯となっている。

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