永遠のライバル三田会に負けじと、早稲田大学もネットワークの強化に動く。
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「え、私も早稲田の校友会員なの?」。大手電子部品会社で働く男性社員は、ある早稲田OBとの雑談中に驚いた。男性は同窓会費を払った記憶も、同窓会に呼ばれた覚えもない。卒業から10年以上、早稲田大学との接点もなく人生を歩んできた。
早稲田大学校友会は、同大の卒業生を中心に構成される同窓組織。約64万人が会員として登録している。傘下の各団体は「稲門(とうもん)会」という共通の名称を使っている。ところが冒頭の男性のように、ほとんどの卒業生は「校友会の一員である」という自覚が希薄だ。
佐々木豊・早稲田大学校友会事務局長は「住所や電話番号などの変更があっても登録情報の更新がなく、つながりが途絶えることが多い」と現状を明かす。
早稲田とのつながりの弱さは、校友会員であることを自覚しづらい仕組みが一因でもある。
学生は4年生の学費を支払うのと同時に、校友会費として10年分を一括前払いしている。多くは保護者が学費を支払っているため、「10年分の校友会費を支払った覚えがない」(2017年度卒業生)。支払いが学費に含まれたような形になるため、大学を卒業して校友会に自動的に登録されても、本人はまったく気がつかない。
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