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「慶応は塾員を大事にする伝統を守りつつ進化したい」 慶応義塾長 長谷山 彰に聞く

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はせやま・あきら●1952年生まれ。75年慶応大学法学部卒、79年同文学部卒。駿河台大学教授を経て、97年から慶大文学部教授(法制史)。文学部長、常任理事を経て2017年5月から現職(任期は21年5月まで)。(撮影:尾形文繁)

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──湘南藤沢キャンパス(SFC)開設から間もなく30年ですが、どう評価しますか。SFCは内部進学者が多くありません。

一貫校からの内部進学者が少ないのは、交通がやや不便なことも影響しているかもしれない。

1990年にできてから10年ほどは、今までの大学とは違う先端的なことをやっていて、とがった学生が多いといわれていた。一方で企業からは「とがりすぎて使いにくい」「すぐに辞める」という評価だった。

ところが、時代がSFCに追いつき、企業では「自分の頭で考えて動ける社員が必要だ」といわれるようになった。他大学もITなどを打ち出した新しい学部を作ってきた。SFCはだいぶ前からデータサイエンスを必修化したり、AI(人工知能)を使ったプロジェクトに取り組んだりしている。

──今後、SFCはどのようになっていきますか。

慶応には医学部、看護医療学部(2001年に開設)、薬学部(08年に共立薬科大学と合併)と医療系3学部がそろった。3学部の連携によって、人生100年時代に必要な医療、ヘルスサイエンスを研究できる。また、医理工連携という意味では理工学部もある。SFCはハブとして、その全部に技術的、学問的に関わることができる。

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