「あれ見たか?」「俺たちのことだよな」──。昨年10月28日、都内にあるみずほ銀行の支店は浮き足立った。新聞に、「みずほ低収益にメス」「1.9万人の削減」という見出しが突然出たからだ。
1.9万人という数は、みずほフィナンシャルグループ(FG)の全社員8万人の約4分の1に相当する。この支店では、当日夕方、支店長が社員全員を呼び出し、「今後10年間の自然減であって、リストラではない」と強調した。
みずほだけではない。その約半年前に、三井住友FGは2020年度末までに4000人分の業務量削減を行うと公表。三菱UFJFGも23年度末までに9500人分の業務量削減(6000人の人員減少)をすると発表している。両社は、みずほと異なり「業務量削減」という表現を使うが、念頭に置いていることは共通している。支店などの経費率を軽くし、成長分野に人を回すことだ。
支店長代理昇格は2割 厳しいノルマの圧力
銀行はいま岐路に立っている。低金利政策により本業の利ザヤは下げ止まらず、キャッシュレス化・人口減少による来店客数の減少は続く。駅前一等地に支店を維持するのは、もはや限界が近い。
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