3メガバンクの一角であるみずほフィナンシャルグループが昨秋、全従業員の4分の1に当たる1.9万人の人員を削減すると発表してから半年が経過した。今は落ち着いたもようだが、一時社内には動揺が走った。
「収益環境としては非常に厳しい。特に今回の業務純益のレベルは非常に厳しい」
みずほの坂井辰史社長は5月15日の決算記者会見で表情を引き締めた。
みずほの2018年3月期の連結純利益は、前期比270億円減の5765億円。トップの三菱UFJフィナンシャル・グループ(9896億円)に大きく水をあけられているが、一般事業会社と比べ遜色のある額ではない。しかし、みずほ社内には「このままではマズい」と、かつてないほど危機感が高まっている。
事業会社の営業利益に当たる連結業務純益の17年度実績を03年度と比べると、みずほは55%減、三菱UFJは8%減だ。三井住友フィナンシャルグループも10%増と、決して誇れるレベルではない。銀行はいわば成熟産業化しており、経営者の目は、低成長でも稼げるコスト構造作りに向かっている。
三井住友は他グループに先駆け17年5月に、4000人分の業務量削減を打ち出した。三菱UFJも昨秋、23年度までに6000人を削減すると発表した。三菱UFJは「さらにその先の成長を進めるための変革期」(平野信行社長)だとし、6年をかけてのビジネスモデルの転換に舵を切る。
過当競争とカネ余り 進む「銀行離れ」
銀行界に何が起きているのか。まず見るべきは(1)過当競争だ。
日本銀行によると、日本は人口当たりの銀行店舗数は少ないが、可住面積当たりの銀行店舗数は他の先進国に比べ突出して多い。顧客である人口や企業数が減少する中、店舗間の競争は激化し、銀行の利益を下押ししている。皮肉なことに、日銀が13年から進める異次元金融緩和政策が銀行の苦境に拍車をかけている。
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