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Interview|三井住友銀行 頭取CEO 髙島誠 「国内マーケットはまだリターン向上の余地あり」

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たかしま・まこと●1958年生まれ。京都大学法学部卒業後、82年住友銀行入行。米州統括部長、国際統括部長などを経て2017年4月から現職。(撮影:梅谷秀司)

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──銀行界はビジネスモデルの大きな転換期にあります。

昨年の秋口ごろから「銀行冬の時代」「大リストラ時代」という報道が始まった。学生も敏感で、銀行が突然不人気業種になってしまった。だが、これは今に始まった変化ではまったくない。

1980年代以降、金融自由化やディスインターミディエーション(中抜き)が始まり、金融仲介の付加価値がどんどん小さくなっていった。こうした中でわれわれ銀行がどのような付加価値を提供するのか。90年代からずっと問われている基本的な命題だ。

──メガ3行の2018年3月期の本業利益(業務純益)はそろって前期比減となりました。

われわれは商業銀行であるだけでなく、複合的な金融グループを目指すというゴールを設定し、買収などで商業銀行以外の業務を拡大してきた。(旧住友、旧三井両行が合併した)01年当時の連結利益に占める銀行の割合は9割だったのが、今は5〜6割に低下。01年から3年間は集中的に重複店舗を統合し、旧行合計約750の店舗を約430店まで減らした。

確かに銀行の本業利益は減益だが、連結ベースでは当社グループは増益。今後もまだまだ増益トレンドを作っていける。

業務量削減とともに生産性高い仕事に移行

──国内の銀行業務を取り巻く環境は厳しくないですか。

国内マーケットはまだまだリターン向上の余地がたくさんある。日本は課題先進国であり、たとえば事業承継や相続のニーズは増えていく。中小企業経営者の5割近くが後継者不足で悩んでいる。

相続も、団塊ジュニア世代が後期高齢者入りすると、行政サービスを含め、とても対応できないのではないかという肌感覚がある。

──この点、他メガグループと比べて、信託や証券分野で劣後する部分はないですか。

もちろん、昔からの専業信託銀行は業務基盤の蓄積があり、侮れない。だが、顧客のニーズは、専業信託銀行だけですべて処理できる分量ではない。三井住友銀行本体とSMBC信託銀行がそれぞれ特色を出し、複合的サービスを展開することを考えている。

──将来、大規模な人員削減の可能性はありますか。

昨年、3年間で4000人分の業務量を削減すると発表した。店舗改革と事務集中を進め、RPA(ロボットによる業務自動化)を活用してルーチン作業を可能なかぎり機械化している。業務量削減と並行して、事務だけやっていた人に、より生産性の高い仕事へシフトしてもらう必要がある。

昨年、約100の支店で行員の悩みを聞いてきたが、「営業をやってみたら」と促しても、引き続き事務を選ぶ人のほうがまだ多かった。一人ひとりの人生観もあり、痛みを伴う。

でも私としては、可能なかぎりリストラ感なく、自分自身の付加価値を高める前向きなエネルギーに転化するような進め方をしたい。「明日は今日よりも、自分の価値を高めよう」と絶えず言っている。

──銀行の人事制度も今後大きく変わる必要がありますね。

人事制度を変えるのは不可避だが、社員は皆フェアに扱われたいと思っている。今の制度を将来の制度へ移行するのがいちばん難しい。

(聞き手・本誌:山田徹也)

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