おカネはため込まずに思い切って国内に投資を--菅首相が経済人に新年のメッセージ

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 とくに私は戦後の団塊世代の生まれですけども、今の若者たちが例えば「海外留学の学生が激減する」といったように、内向きになってしまっている。もし、このような状況が続くのであれば、10年先、20年先、いやそれを待たずしてわが国は、アジアの小さな国になってしまう。そのような危機感を覚えている。TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)をはじめとする貿易の自由化について、いろいろな農業の改革など課題がありますけども、こうした課題を乗り越えて突き進むことをなくしては、日本の再生はない。そういう思いで私も頑張り抜きたい。その1年にしたいと考えております。

同時に社会保障、さらにはそれを安定的に維持・発展させるための財源のあり方についても10年、20年議論が進んでおりません。今日は多くの皆さんがご出席でありますけども、誰が政権を担おうともこの問題を避けて通るわけにはいかない。ぜひとも年初、時間を待たずして、そうした与野党の間での議論が始められるよう、ぜひ、皆さま方にもご協力いただき、思い切って、そうした改革の大きな一歩を、この2011年にスタートさせていただきたいと思っております。

私は20代の頃にいくつかの市民運動に参加をさせていただきました。テーマは公害だったり、薬害だったり。「なぜ、このような不条理がわが国の中でそのままになっているんだろうか」。この思いを総理になったときにも思い出しながら、まず取り組んだのが、東京都小笠原村にある、あの硫黄島に眠っておられる多くの戦争で亡くなった皆さんのご遺骨が今なお半分以上、島に残されているという問題でございました。

これからもそうした国民の皆さんにとって、「なぜこんなことが解決できないのか」。こうした課題については私自身、直接に特命チームをつくって果敢に取り組んで参りたいとこのように思っております。

最後にもう一つの大きな夢をこの機会に申し上げておきたいと思います。エネルギーと環境問題。世界の最大の課題であります。私はこの問題を解決するカギは植物にあると考えております。45億年前。地球が生まれたときに地球の大気は95%がCO2(二酸化炭素)でありました。今日それが0.04%までCO2濃度が下がったのは植物の力によるものであります。200年前までは山で芝刈りに行ったおじいさんのその芝で、燃料が賄われておりました。

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