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日本の科学研究は危機に瀕している! ノーベル賞受賞者の警鐘

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短期的な成果のみ求める今の風潮では、今後ノーベル賞はゼロになりかねない。受賞した3人が一斉に警告を発する。

激しい競争だけがいい研究を生むのか

生理学・医学賞|東京工業大学 栄誉教授 大隅良典

おおすみ・よしのり●1945年生まれ。2016年「オートファジーのメカニズムの発見」により、ノーベル生理学・医学賞を受賞。(撮影:今井康一)

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私は折に触れ、今の時代に私が研究者を目指していたら、おそらくはじき出されていただろうと話してきた。若い頃はなかなか論文を出せず、エリート街道を歩いた研究者ではなかったからだ。それでも余裕のあるいい時代だったので、自由に研究をやらせてもらい、同じテーマを長年続けてくることができた。

しかし、現代の研究者はとてもそんな余裕を与えられていない。この10年ほどで研究環境は大きく変わった。研究者は、安定的なポストに就けるか、研究資金が途絶えないか、そんな恐怖心に駆られながら、結果を出すためにもがき苦しまなければならなくなった。国の基盤的経費が減り、競争的資金を獲得し続けなければ研究もできなくなったので、すぐに結果が出る流行の研究に飛びつく研究者が増えた。未知の世界に踏み出すよりも、すぐに結果の出る、さらに役に立つと思える分野の研究を目指すようになった。

「可能性より実績」に懸念

日本の競争的資金制度にも問題がある。基礎科学を支える競争的資金は科研費だが、その審査はそれまでの発表論文数や掲載誌など、研究内容の可能性よりも過去の実績を重視することが多い。近年さまざまな民間財団による研究助成がなされているが、それも科研費の採択と同じように実績で判断される傾向がある。それでは今の日本の研究状況は変わらない。

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