全国に約600校ある私大。その4割は定員割れが続いている。今後、18歳人口の一段減とともに淘汰と再編が加速する。そんな時代に生き残るための条件は何か。
私立大学に「2018年問題」という大波が押し寄せようとしている。
「主要顧客」である18歳の人口はピーク時の1992年に200万人を超えていたが、18年は118万人へほぼ半減。00年代後半に減少ペースはいったん鈍ったが、18年の18歳人口は1.5万人減少するなど再び加速し、31年には100万人を切る。4年制大学への進学率も足元50%前後で頭打ちだ。
一方、大学数は右肩上がりを続けてきた(同)。80年に446校だった大学は16年には約1.7倍の777校へ増加。ここ数年、伸び率こそ落ち着いているものの、学部の新増設は毎年のように続く。
定員割れ大学が私大全体の4割を占めるようになって久しい。大学と学生の需給バランスがこれほど悪化しているのに、経営破綻した大学数は意外と少ないといえるが、「予備軍」は着々と増えている。
日本私立学校振興・共済事業団が私大・短期大学を経営する全国660の学校法人の16年度までのデータを使って調べたところ、自力再生が極めて困難な「レッドゾーン」とされる法人は21法人(約3%)、経営困難状態である「イエローゾーン」は91法人(約14%)に上ることがわかった。
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