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シルバー人材センター最低賃金割れの現実 シニア活用の光と影

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自転車整理や除草などから介護、保育へ仕事内容は広がるが…(イラスト:秋葉あきこ)

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早朝5時、ヤマト運輸多摩支店(東京都多摩市)では、同社従業員とともに、70歳前後の18人の高齢者男女が3グループに分かれて作業を開始する。

高齢者たちは午前8時までの3時間みっちり、支店に届いた荷物を配送地域ごとに分けられた背丈ほどのラックに仕分け、その地域担当のトラックに積み込んでいく。

高齢者たちを同社に派遣しているのは多摩市シルバー人材センター。シルバー人材センターは全国に約1300団体ある。シルバー人材センターは企業や家庭、自治体などから、臨時的・短期的な業務、あるいは軽易な業務を受注し、原則60歳以上の会員に働く場を提供している。センターに加入する会員は71万8000人、平均年齢は72.2歳となっている。冒頭のヤマト多摩支店の仕事には80歳の高齢者も従事している。

多摩市シルバー人材センターがヤマトとの取引を本格的に開始したのは今年6月。ちょうどネット通販の拡大などで現場の人手不足が深刻化して、ヤマトが運賃の値上げを発表した時期と重なる。目下、ヤマトからはさらなる業務拡大を提案され、また別の支店でもシルバー人材センターからの派遣が始まっているという。

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