定年後の仕事選び 50歳から考える

✎ 1〜 ✎ 22 ✎ 23 ✎ 24 ✎ 25
拡大
縮小

「リタイア準備」から「生涯現役の始動」へ。攻めの50代に発想転換すれば、あなたの人生は大きく変わる。

(本誌:山川清弘、風間直樹)

週刊東洋経済 2017年9/30号
書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。

特集「定年後の仕事選び」の他の記事を読む

大手広告代理店の関西支社に勤める浜田健児さん(仮名)は今年50歳。「最近、猛烈に焦りを感じている」という。

「現場での自分の力量が40代をピークに落ちていっていると感じている。体力の衰えと同時に、以前なら一晩で仕上げられたことが終わらなくなっている。経験とコツと、人脈をフル活用してカバーしている」(浜田さん)

不安の背景はそれだけではない。かつて東京に次ぐ2大経済圏だった関西だが、地元企業の東京への本社移転で地盤沈下が著しく、広告の仕事もじわじわ減ってきている。出世を続けるためには東京転勤が必須となる。だが、せっかく関西で築いた人脈も大事にしたい。

「定年後は地元の自治体や企業と協力して、日本観光の魅力を世界にアピールするような仕事がしたい」。そう考える浜田さんは、関西の人脈を頼って独立する道も探り始めている。ただ、今より収入が減ることを家族が容認するとも思えず、悩みは尽きない。

人材開発支援などを手掛けるヒキダシは、「人生100年の働き方」をテーマに、セミナーを通じてミドルシニア層の意識転換を促している。岡田慶子CEO(最高経営責任者)は「自発的な働き方を促すセミナーへの参加をネットで募ると、40代以降は『興味あり』と返答するわりに実際には参加しない。まだまだ腰が重い」と話す。

関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
特集インデックス
定年後の仕事選び
ボランティア
転職
シニア起業
Interview|佐々木常夫●佐々木常夫マネージメント・リサーチ代表
基本をきっちり押さえる
知られざるサービスが満載
自分の強みをアピールするコツ
Interview|江上 剛●作家
Interview|楠木 新●『定年後』著者
いつまでもしなやかに働くために
»»Part2 準備をしない現役たちへ
シニア活用の光と影
役員になりたい女性がいない
「働かないおじさん」には訳がある
やりたい仕事で存分に働き続ける
人事部長覆面座談会
今いる会社で長く働く7
今いる会社で長く働く6
今いる会社で長く働く5
今いる会社で長く働く4
今いる会社で長く働く3
今いる会社で長く働く2
今いる会社で長く働く 1
»»Part1 50歳からの仕事術
定年後の仕事選び
50歳から考える
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
有料法人プランのご案内