定年後の仕事選び 50歳から考える

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「リタイア準備」から「生涯現役の始動」へ。攻めの50代に発想転換すれば、あなたの人生は大きく変わる。

(本誌:山川清弘、風間直樹)

週刊東洋経済 2017年9/30号
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大手広告代理店の関西支社に勤める浜田健児さん(仮名)は今年50歳。「最近、猛烈に焦りを感じている」という。

「現場での自分の力量が40代をピークに落ちていっていると感じている。体力の衰えと同時に、以前なら一晩で仕上げられたことが終わらなくなっている。経験とコツと、人脈をフル活用してカバーしている」(浜田さん)

不安の背景はそれだけではない。かつて東京に次ぐ2大経済圏だった関西だが、地元企業の東京への本社移転で地盤沈下が著しく、広告の仕事もじわじわ減ってきている。出世を続けるためには東京転勤が必須となる。だが、せっかく関西で築いた人脈も大事にしたい。

「定年後は地元の自治体や企業と協力して、日本観光の魅力を世界にアピールするような仕事がしたい」。そう考える浜田さんは、関西の人脈を頼って独立する道も探り始めている。ただ、今より収入が減ることを家族が容認するとも思えず、悩みは尽きない。

人材開発支援などを手掛けるヒキダシは、「人生100年の働き方」をテーマに、セミナーを通じてミドルシニア層の意識転換を促している。岡田慶子CEO(最高経営責任者)は「自発的な働き方を促すセミナーへの参加をネットで募ると、40代以降は『興味あり』と返答するわりに実際には参加しない。まだまだ腰が重い」と話す。

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