私の故郷の秋田では、若者がみな都会に出てしまって人手不足が激しく、事業継続できない会社が相次いでいる。少子高齢化で生産人口が減るから、女性も高齢者もみな働かなければならない時代になる。シニアが働くチャンスがいっぱい出てくる。
1980年代まで日本の定年は55歳だった。昔は定年まで勤めれば、そう先は長くなかった。今は60歳で定年を迎えても、30年ぐらい生きられる。少なくとも75歳までは体が動く。定年になっても働きたい人のほうが多い。人間には働き続ける意欲がある。
しなやかに生きる時期
仕事で充実感を得るのはよいが、ワーカホリックになってしまう40〜50代がいる。家族とか地域社会とか、人生で大事なものはほかにもある。退職したときに仕事以外何もないと愕然としてしまう。私の東レ時代の同期にも、65歳で仕事を辞めたがやることがなく、妻にも相手にされず寂しい思いをしている仲間がいっぱいいる。
定年後の準備は、人から言われてするのではなく自分でしなくてはならない。私が「40歳を過ぎたら働き方を変えなさい」と言っているのは、40〜50代で管理職に就くケースが多いから、そろそろ準備運動期だということだ。
20〜30代は会社のために目いっぱい仕事をすべきだ。ここは必死になってやり抜く時期だ。だけど40代はしなやかに生きなさい。仕事はなるべく部下に任せて、本を読むとか、人に会うとか、地域社会とコンタクトを取るとかする。そうすれば退職後が充実したものになる。それに管理職の役割は自ら成果を上げること以外に、部下を育てることが大きい。プレイングマネジャーになっては部下を育てられない。その点を誤解した旧来型の男性管理職の愚かな働き方が、女性の昇格意欲までそいでしまっている。
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