1946
世界初のコンピュータ「ENIAC」完成
コンピュータはもともと、「計算手」という職業を指す言葉だった。大規模な計算を分担して処理する仕事で、今のプログラマーに近い。計算を機械で自動化する構想は第2次世界大戦前からあったが、実現したのは終戦翌年の1946年。米陸軍が戦時中、大砲の弾道計算用に設計した「ENIAC(エニアック)」が完成した。世界初のコンピュータとされている。
ENIACは真空管1万8000本を使用。1秒で5000回の計算処理が可能で、それまで15分かかっていた弾道計算が30秒弱で済むようになった。ただし横幅が24m、総重量が27tもあり、軍事利用にとどまった。
50年代はメインフレームと呼ばれる産業用の大型コンピュータが、米IBMや米GE(ゼネラル・エレクトリック)などから相次いで登場。コンピュータ科学者の間でAI(人工知能)が論じられるようになったのもこの頃だ。
IBMが64年に発売した「システム/360」は、システムの拡張が容易だったことから大ヒット。その余波で開発技術者が不足する「ソフトウエア危機」が起こり、ソフト工学が芽生えた。
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