すべての産業がコンピューティングとインターネットで激変する時代。日本のものづくりを担ってきた企業も猛烈にキャッチアップしてきた。
「賢い建設現場」をプラットフォーム化
建設機械で国内首位、世界でも米キャタピラーに次ぐ2位(いずれも売上高)を走るコマツ。これまで、GPS衛星を使った機械稼働管理システム(KOMTRAX)や、鉱山での無人ダンプトラック運行システム、生産設備をIoT(モノのインターネット)でつなぎ工場全体を可視化するなど、情報通信テクノロジーを活用して業界をリードしてきた。
自前主義から脱却しオープン化で革新
その一連の戦略が今、新たなステージに入ろうとしている。キーワードは「オープン化」だ。
コマツは7月、NTTドコモなど3社と共同で新たなクラウド型プラットフォーム「LANDLOG(ランドログ)」を10月に立ち上げると発表。「これまで自社で企画・運営してきたIoTのクラウドをオープンな環境で整備する。業界の枠を超えた幅広い知見を集めることで、建設現場のイノベーションを一気に加速したい」。大橋徹二社長兼CEOはそう狙いを語った。
同社は2015年2月から業界に先駆け、独自のクラウドを活用した建設業者向けICT(情報通信技術)ソリューションサービスを「スマートコンストラクション(スマコン)」の名で展開。ドローンを使った測量やICT建機による施工など、土木工事プロセス全体の3次元データを独自のクラウド「コムコネクト」で一元管理し、工事現場の「見える化」と効率化を実現するもので、すでに国内の約3300現場で導入している。
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