新聞や書籍で「X-Tech」(エクステック、クロステック)という言葉を見掛けることが増えた。これはインターネットやAI(人工知能)、ロボットなどのテクノロジーを使って、既存産業にビジネスイノベーションを起こすことを意味する。金融ならフィンテック、不動産ならリテック、医療ならヘルステック……と業界ごとに派生していく新語だ。
ネットとコンピューティングパワーが十分に浸透した現代は、いわゆるIT業界にとどまらず、あらゆる産業がテックを生かしてビジネスを劇的に変えるのだ。
新規ビジネス開発支援のコンサルタントである筆者の元にも、ここ1年はテック関連の相談が急増している。本稿ではX-Techビジネスを新たに立ち上げ、マネタイズ(収益化)していくうえで理解しておきたいポイントを解説する。
指数関数的に価値が増す
X-Techビジネスの多くで役立つのは、ネットビジネスの基本的な知識だ。
まずネットビジネスは小売業などと異なり、変動費がほとんどかからないのが特徴だ。システム開発やデータセンターにかかるコストは、ユーザー数の伸びに比例して増えはしないため、ユーザーが増えればユーザー1人当たりの固定費の割合が下がり、利益率が急激に上昇する。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録いただくと、有料会員限定記事を含むすべての記事と、『週刊東洋経済』電子版をお読みいただけます。
- 有料会員限定記事を含むすべての記事が読める
- 『週刊東洋経済』電子版の最新号とバックナンバーが読み放題
- 有料会員限定メールマガジンをお届け
- 各種イベント・セミナーご優待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら