「次は最後までもつれるな」──。7月初め、金融庁の森信親長官の続投に加え、次官級の金融国際審議官、総務企画・監督・検査の3局長の留任が決まったのを受けて、ある銀行幹部はそう口にした。「次」とは来年の長官人事のことである。
3期目に突入した森体制について金融庁幹部は、「従来の延長線上だ。長官が発信していることは一貫している。顧客本位のビジネスモデルを本気で考えなければ金融機関は立ち行かなくなるという問題意識が強い」と話す。幹部留任は、長官がこの1年で総仕上げを行うための布陣といえよう。
年功序列の慣例を破り金融国際審議官が昇格か
仕上げの1年が終わった後、誰が次を担うのか。旧大蔵省入省の年次から見ると1982年組の池田唯一総務企画局長と遠藤俊英監督局長が候補に挙がる。
池田氏は総務企画局長4年目となり、前例のない長期在任となっている。旧大蔵省時代は銀行局や証券局を経験。金融庁の設立準備室に配属され、そのまま金融監督庁(当時)に移っており、金融庁の歴史を知り尽くす人物だ。
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