コンサル営業で信頼を積み上げる
4月に野村証券のトップに就いた森田敏夫氏。たたき上げの豪腕は、同社をどのように変革するのか。
もりた・としお●1985年野村証券入社。池袋支店長、中国・四国・九州担当執行役員など経て2017年4月から現職。(撮影:尾形文繁)
──社長就任と同時に、20年ぶりの営業体制刷新に着手した。
2012年8月からリテール営業のビジネスモデルの変革を行っている。それまではブローカレッジ(委託売買)中心の業務だった。これを顧客の悩みやニーズに合わせたコンサルティング営業に変えていかないといけない。
高齢化が進み、皆さんが将来のおカネに不安を抱いている。医療や介護、相続など時間軸が長く、「自分の全財産をどうすべきか」という深い悩みだ。信頼を得られていないと、こうした相談は来ない。信頼を得るためのコンサル営業であり、今回の営業体制の変更も5年前からの取り組みの一環だ。
──進捗は?
多くの社員がやる気を持って取り組んでくれている。役員の外交量はそうとう増えた。今後は支店長のマネジメントが重要になってくる。私が地方の支店に行った際には、近隣の支店長に集まってもらい、3時間ほど議論を交わしてきた。これまでに全体の3分の1の支店長と話している。
──金融庁をはじめ、金融商品の手数料の高さを指摘する声は多い。
一概に「日本の手数料は高い」とはいえないのではないか。米国の個人の投資信託保有に占める確定拠出年金の割合は大きい。販売手数料は原則ゼロで信託報酬も安い。同じ基準で比較すれば、手数料に大差はないはずだ。
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