今月、日本国債(JGB)10年物金利が1996年以来30年ぶりの3%に達した。一方、アメリカでも7月以降、長期金利の上昇傾向が目立ち、30年国債金利が金融危機直前の2007年以来となる5.2%を超えた。長期金利の上昇はこの1、2カ月ほどのグローバル金融市場で大きな話題となっている。実際には、ここ最近にとどまらず、対イラン攻撃開始前後から各国、各市場で長期金利は上昇傾向にあり、年初から9月初めまでで米債10年金利は63ベーシスポイント(bp、=0.63%)、JGB10年金利はそれを上回る94bpも上昇した。しかし、日米の長期金利上昇の中身はかなり異なっている。
長期金利は、理論的には、短期金利の将来予想の集計値に一定のプレミアムが加わったものと理解される。短期金利の将来予想を実質金利部分とインフレ予想に分け、それ以外をタームプレミアムとして、合計3つに分割して観察する分析手法が一般的に用いられる。この3つの要素のうち、インフレ予想だけは実際に物価連動債の価格から算出可能なため市場で観測できるが、それ以外の2つはモデルで推計することになる。
日米で異なるタームプレミアムの影響
その推計によると、米債10年金利の年初来の上昇は、実質短期金利予想が+49bp、インフレ予想が+11bp、タームプレミアムが+3bpとなっている。一方、JGB10年金利の内訳は、実質短期金利予想が+13bp、インフレ予想が+30bp、タームプレミアムが+51bpである(アメリカはニューヨーク連邦準備銀行、日本は大和証券の推計による)。
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