東芝、三菱重工業だけでなく日立製作所にとっても、原発は重荷になっている。日立の2015年度の営業利益は6000億円を超える。会計基準が異なるため単純比較はできないが、同じ電機業界の三菱電機(3011億円)を大きく上回る。にもかかわらず、4月10日時点の時価総額は2.8兆円と、三菱電機(3.3兆円)より低い。
株式市場で日立に対する評価が厳しい理由についてゴールドマン・サックス証券の松橋郁夫アナリストは、「火力発電事業で三菱重工から約7634億円を請求されている(→関連記事へ)ほか、東芝の原子力事業の失敗で日立の英国プロジェクトも不安視されている」と説明する。
日立は英国で原発2基の建設計画を進めている。4月5日には、日立の子会社である原発事業の開発会社・英ホライズンが英国の原子力規制庁に原発の建設と運営の許可を求める申請をした。すると翌日の株価は年初来安値を更新した。東芝に端を発した原子力事業に対する投資家の不安は、日立にも暗い影を落とす。
この記事は有料会員限定です。
ログイン(会員の方はこちら)
有料会員登録
東洋経済オンライン有料会員にご登録いただくと、有料会員限定記事を含むすべての記事と、『週刊東洋経済』電子版をお読みいただけます。
- 有料会員限定記事を含むすべての記事が読める
- 『週刊東洋経済』電子版の最新号とバックナンバーが読み放題
- 有料会員限定メールマガジンをお届け
- 各種イベント・セミナーご優待
トピックボードAD
有料会員限定記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら