有料会員限定

僕たちがAIと幸せに暮らす方法 [INTERVIEW]落合陽一・筑波大学助教

✎ 1〜 ✎ 7 ✎ 8 ✎ 9 ✎ 最新
拡大
縮小

筑波大学助教・メディアアーティスト 落合陽一

ビジネスの世界で、人工知能(AI)はもうSFではなくなりつつある。トヨタ自動車やリクルートグループなど、日本の名だたる大企業が相次いで自前の人工知能研究所を設立している。産業構造はどう変わるのか。そして、人間はAIとどう共存すればいいのだろうか。日本の「AI論壇」をリードする若手研究者に聞いた。

おちあい・よういち●1987年生まれ。東大大学院修了。独特なメディアアートから「現代の魔法使い」とも。父はジャーナリストの落合信彦氏。(撮影:今井康一)

特集「親子で学ぶ経済入門」の他の記事を読む

東京五輪までには英語の 勉強がいらなくなる

──AIの登場で働き方はどう変わるのでしょうか?

AIとは結局、「今より強いスマホ」と考えればいい。それとエクセル。自動で請求書をまとめるエクセルを想像したときに、自分の仕事がなくなりそうだなと思う人。その仕事は危ない。

ホワイトカラーの仕事は大体AIに代替されていく。ただ、悲観的になる必要はないと思う。今、人間が頭を使って予定の調整などをしているけど、AIがそれに代わる。その結果、半分以上の人がコンピュータの指示に従って働くようになる。これは遠い未来の話ではなく、業務の性質によっては数年後だ。

『ポケモンGO』がわかりやすい。ポケモンを集めるために自動車で動き回る人々がいた。その人たちと、配車アプリ「ウーバー」の運転手がやっていることは同じだ。機械の指示で顧客をピックアップし、ポケモンの代わりに給料をもらう。だから、これからは、『ポケモンGO』を楽しむ感覚で働ける。その結果、コストが安くなり、かつ賃金も確保できる。社会設計としてそのほうが正しい。

関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
特集インデックス
親子で学ぶ経済入門
緊縮疲れと支援疲れでEUに不満
懸念だらけの中国経済
政治・通商・外交、第一線の専門家が分析
[特別講義]水島治郎・千葉大学教授
▶▶Part3 世界情勢の読み方
3月にジャスダック市場上場
[INTERVIEW]井上智洋・駒沢大学専任講師
[INTERVIEW]落合陽一・筑波大学助教
自動車産業は100年に一度の変革期
ネット通販急拡大で物流がパンク
あの東芝が不正会計をするとは…
▶▶Part2 産業・企業動向を知る
平野ノラの「バブル女あるある」がうけるワケ
田中康夫と永野健二の心象風景
グラフ化してみたら見事に連動!
円安進行で株価は上昇してきたが
[INTERVIEW]玉木伸介・大妻女子大学短期大学部教授
[INTERVIEW]永野仁・明治大学教授
[INTERVIEW]安藤至大・日本大学准教授
[INTERVIEW]井手英策・慶応義塾大学教授
[INTERVIEW]藤野英人・レオスキャピタルワークス社長
デフレ脱却を掲げるアベノミクス
ブレグジットでは円高だったのに
[特別講義]伊藤元重・学習院大学教授
▶▶Part1 日本経済の読み方
親子で学ぶ経済入門
1テーマ5分でわかる
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
有料法人プランのご案内