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建て替えの幻想、資金問題で住民合意が困難 いつか必ずくる解体、老朽化にどう対処する?

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建て替え直前の都内のマンション(読売新聞/アフロ)

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「建て替えるなら、私が死んでからにしてほしい。何百万円も負担して、きれいなマンションになっても、あと何年住めるかわからない」

東京都内の某マンション管理組合の理事会で、建て替えについて議論が行われていたとき、一人暮らしの70代の男性がそう言い放った。

子どもがいて相続があれば建て替えも選択肢になるだろう。だがこの男性には子どもがいない。虎の子の資金は建て替えよりも、持病の治療や生活のために使いたいという。

状況は異なるが、住民間の意見が折り合わず、マンション建て替えの検討が進まないケースは多い。

これまでにマンションの建て替え工事が完了した事例は全国で227件(国土交通省調べ、2016年4月1日現在。図表1)にすぎない。マンションの総件数の正確なデータはないが、建て替えの検討が必要なマンションのうち3%程度と推計される。

[図表1]
(注)各4月1日時点 (出所)国土交通省

マンション再生協議会が調査した71件の事例では、建て替えを決議し、都道府県知事の認可を得た時点の築年数の平均は41年。築83年の同潤会上野下アパート(東京都台東区)から築12年のクレストフォルム南町田(東京都町田市)まで幅はあるが、おおむね40年前後で建て替えが決まっている(図表2)。

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