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八王子は百貨店ゼロに、駅前施設開発の明と暗 東京郊外都市、勝者・立川vs.敗者・八王子

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「八王子は駅前の百貨店がすべて撤退してしまった。かつては立川と同じくらい活気のある多摩の街だったのに。今は商業施設が続々とできる立川のほうが人気のようだ。何でこうなったのか」──。東京・八王子市に持ち家のある40代の男性は残念そうに話す。

八王子駅はJR中央線で東京駅まで約50分。立川駅は同じく約40分。立川のほうが八王子より3駅東京に近い。いずれも東京・多摩地区の主要都市として栄え、都心へのベッドタウンとしての顔も持つ。

商業施設の撤退は生活の不便につながる。それは住宅の資産価値にも影響しかねない。地価を比べてみよう。両市の住宅地の平均地価は、立川のほうが都心に近い分高い。

(注)国土交通省「都道府県地価調査」で、用途が住宅地である地点の価格を平均したもの (出所)小社『都市データパック』を基に本誌作成

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注目は近年の動きだ。2013年までは同じようなトレンドだったが、14年以降は立川が上昇、八王子は横ばい状態。少しずつ両市の地価の差が開いてきた。

昨年暮れの平日午後の立川駅。改札を出て市役所のある北口へ向かうと、行き交う人とぶつかりそうになるくらい混雑していた。

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